細 菌 性 食 中 毒 | 細菌名 | 原因食品 | 予防のポイント |
---|---|---|---|
サルモネラ![]() | ![]() | ●食肉類の生食はさける ●冷蔵庫内での二次感染を防ぐ ●熱に弱いので十分加熱 ●検便の実施により保菌者の発見 | |
腸炎ビブリオ![]() | ![]() | ●漁獲から消費までの一貫した温度管理(低温に) ●二次感染防止 ●加熱処理 ●8月〜9月の夏期から秋にかけて多発する ●器機類は流水で十分洗浄 | |
ブドウ球菌![]() | ![]() | ●化膿巣のある者の調理取扱禁止(個人衛生の徹底) ●手指の洗浄消毒の励行 ●残品再加熱はダメ | |
ウエルシュ菌![]() | ![]() | ●加熱食品の低温保存によって芽胞の発芽増殖防止 ●喫食前加熱して栄養型の菌の死滅をはかる ●集団給食施設は要注意 | |
ボツリヌス菌![]() | ![]() びん詰 | ●喫食前加熱 ●新鮮な原材料選択 ●原材料の洗浄 | |
セレウス菌![]() | ![]() 下痢型 食肉製品、スープ、野菜、プリン、ソース | ●食品の汚染防止 ●低温保存 ●長時間保存をさける | |
カンピロパクター![]() | ![]() | ●生肉と調理済みの肉類は別々に保存 ●厳重な手洗い ●二次汚染の防止 | |
腸管出血性大腸菌(O157)![]() | 分布が家畜・ペット・健康人や自然環境にまで及んでいるため原因食品は多種にわたる。赤痢や腸チフスのような経口伝染病と同じく井戸水を介して水系の集団発生もみられる | ●一般の感染型食中毒と同じ。とくに飲料水や食品の加熱は有効 ●定期的は水質検査の実施 | |
エルシニア![]() | ![]() | ●食品の加熱は本中毒予防には有効 ●5℃前後でも発育するので、保存には注意が必要 | |
自 然 毒 食 中 毒 | ![]() 動物性→→→フグ、毒カマス、貝など | ||
科 学 性 食 中 毒 | ![]() ![]() ![]() 有害性金属による食品汚染→→→微量重金属(ヒ素、鉛) 油脂の変敗→→→揚げ物などの油脂を多く含む食べ物 | ||
そ の 他 | ![]() |
健康で・清潔な家畜 | 衛生的な作業 | 可食・不可食容器の区別 |
病原微生物や有害・中毒物質を持ち込まない | 作業員の手や着衣からの汚染をさせない | 汚染物質の排除 |
肉の状態 | 肉の色 | 変色の理由 |
↓↓↓ | ↓↓↓ | ↓↓↓ ↓↓↓ ↓↓↓ |
と畜後商品となるまでの肉の色 | 赤紫色 (ミオグロビン) | |
酸素にふれる→ | ↓↓↓ | |
売り場において理想的な肉の色 | 明赤色 (オキシミオグロビン) | 肉は酸素に触れることにより明赤色になる。 ブロック肉を切った後、しばらくすると明るい赤色になるのはそのため。 ミンチでも挽いたあと20分ほど冷蔵庫の空気にさらしておくと発色するのも同じ理由。 |
酸化→ | ↓↓↓ | |
古くなり黒っぽく変色した肉の色 | 赤紫色 (メトミオグロビン) | 時間がたって、肉の表面がかわき、酸素が十分に肉と溶けなくなると褐色になる。 何日も売れない肉が黒くなるのはこのため。 |
酸化→ | ↓↓↓ | |
くさってしまった肉 | 緑色 (スルフミオグロビン、 コールミオブロビン) | 一般に「グリーンミート」と呼ばれる。 こうなると肉そのものが、食べられない危険な状態。 |
保管温度 | 期間 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|
牛 肉 | 枝肉 | 0℃〜2℃ | 5日 | |
部分肉(C) | −1℃〜2℃ | 3週間 | チルドパックで保管期間後は冷凍保存 | |
冷凍原料 | −25℃以下 | 180日 | ||
冷凍製品 | −25℃以下 | 60日 | ||
豚 肉 | 枝肉 | 0℃〜2℃ | 3日 | |
部分肉(C) | −1℃から2℃ | 3日 | 3日間はビニール包装チルドパックは1週間 | |
冷凍原料 | −25℃以下 | 180日 | ||
冷凍製品 | −25℃以下 | 60日 |
商品化 | 出荷時 | ||
牛生肉 | 日数 | 最長24日 | 最長25日 |
品温 | 3℃ | 0℃ | |
細菌数 | 10 | 10 | |
牛冷凍 | 日数 | 150日 | 180日 |
品温 | 0℃ | −25℃ | |
細菌数 | 10 | 10 | |
豚生肉 | 日数 | 7日 | 8日 |
品温 | 3℃ | 0℃ | |
細菌数 | 10 | 10 | |
豚冷凍 | 日数 | 30日 | 60日 |
品温 | 0℃ | −25℃ | |
細菌数 | 10 | 10 |
用途 | 基本成分と効果 | 洗浄消毒マニュアル |
---|---|---|
従 事 者 の 手 伝 い | 原則として水や石鹸等での念入りな洗浄後の殺菌・消毒用薬剤の選定。一般的には、”逆性せっけん”が最も多く用いられ、その主成分は塩化ベンザルコニウム1%〜5%溶液が用いられる | 指の間・腕・肘まで念入りに洗う バクテリアの溜まりやすい爪の間、指の間はブラシでしっかり洗う。 よく水洗いする。 ペーパータオルでよく拭き取る。 アルコール70%をスプレーし、よくすり込む。 もし、手の平に傷があったら、しっかりガードすること。傷口には黄色ブドウ球菌が発生しやすい。 ![]() |
器 具 備 品 の 洗 浄 殺 菌 | 精肉等の油脂を除去して洗浄効果を高めるために界面活性剤を用いて洗浄し、その後、除菌効果を得るために、塩化ベンザルコニウムを配合した洗浄・除菌剤が多く用いられる。まな板、ふきん、スライサーに用いる。 | バクテリアのつきやすいまな板・包丁は、作業中でも2時間おきに洗浄し、殺菌・消毒をする。 作業前に殺菌予防をする。 しっかり洗ったまな板は、殺菌洗浄液に浸す。よくすすいだまな板は、ペーパータオルで水気を取り、立てた状態で乾燥させる。 全部の包丁を柄の部分まで殺菌洗浄でよく洗う。 流水でよくすすぎ、ペーパータオルで水気を取る。 トレーに入れ、滅菌器か冷蔵庫に保管する。 スライサーなどの機器類を洗浄する場合は、分解できるところは分解し、よく洗い殺菌洗浄剤につける。 ![]() |
床 面 等 作 業 環 境 の 洗 浄 ・ 殺 菌 | 特に、精肉処理作業室等油脂分の多い床面等に洗浄は、界面活性剤にケイ酸塩等を配合して洗浄力を強化した洗剤を用いて洗浄の徹底を図る。 | ゴミを掃き集め除去する。殺菌・洗浄液を床に散布し約5分間放置する。デッキブラシでブラッシング。ホースで流し洗いし、水切り、モップで清拭きし、乾燥させる。![]() フタをはずし、ブラシで洗う。ホースで洗い流し、水切り、乾燥させる。天井面、照明器具、パイプライン、壁面棚など高所から順に清拭きする。 ![]() |
※ 生食用としては83度以上の温湯で行う。 | ||
作 業 前 中 の 除 菌 等 | (特に、手指など) 生鮮・総菜等を中心として、どの作業室でも用いられている除菌用のアルコール液。 食品等に使用しても害のないエタノールが主成分となっている。 ただし、最近ではエタノール液の純度を低めて手に優しく、かつ食品添加物等の混合で殺菌作用を維持させる機能を持ったアルコール液が、市販・活用させてきている。 |