平成15年9月1日
菊池郡合志町 熊本県罷業研究センター
平成15年度熊本県養豚技術研究会
1.目的
最近の養豚を取り巻く情勢は、経営の大規模化に伴う経営管理や疾病対策の重要性に加えて、平成16年11月から「家畜排せつ物法」の本格施行への対応など、数多くのクリアーしなければならない課題が山積している。
このようななかで、世界的な動きでは、WTOでの交渉及びFTA等でのグローバルな市場開放圧力により、日本農業の存立に大きな影響をもたらす動きが本格化するなど、予断を許さない状況にある。
今回は、県下の養豚農家が一堂に会し、課題解決に向けての養豚農家の技術向上などを目的に開催する。
2.開催内容
(1)基調講演 講師:全国養豚協会 常任理事 尾形眞二氏
(2)試験研究成果等発表
(3)養豚経営における環境対策について(優良事例の紹介)
■ ふん尿処理対策事例発表資料 ■
1.
熊本県農業研究センター畜産研究所 家入誠二氏
2.
(社)県畜産協会 畜産コンサルタント 冨森健助氏
3.
県菊池地域振興局 農業改良普及センター 後藤佳奈子氏
4.
県鹿本地域振興局 農業改良普及センター 手嶋敬子氏
(4)意見交換会
3.要旨
@開会 熊本県畜産研究所(西川室長)
A主催者挨拶 熊本県畜産研究所(森崎所長)
今回の研究会趣旨及び熊本県、熊本県畜産協会の共催で実施した旨延べられた。
B基調講演
講師:日本種豚登録協会常任理事 尾形眞二 氏
演題:我が国の養豚の現状と問題点
(1)日本の養豚の現状
1.豚肉需給の推移
2.規模別子取り用雌豚飼養戸数、頭数
3.BSE発生後の養豚の変化
4.豚コレラワクチン接種の中止状況
5.環境対策(平成16年11月より適応)
(2)WTO交渉について
(3)自由貿易協定(FTA)について
(4)養豚生産者の一本化について
C試験研究成果等発表
発表者:
熊本県農業研究センター 畜産研究所
中小家畜研究室 研究参事 家入誠二氏
内容:新系統豚「ヒゴサカエ302」の造成とその利用
Dふん尿処理対策事例発表
(1)(社)県畜産協会 非常勤コンサルタント 冨森健助 氏
(2)県菊池農業改良普及センター 後藤佳奈子 氏
(3)県鹿本農業改良普及センター 手嶋敬子 氏
E意見交換会
進行 コーデネーター:(社)県畜産協会 専務理事 村上忠勝氏
パネラー:
日本種豚登録協会常任理事 尾形眞二 氏
中小家畜研究室 研究参事 家入誠二氏
(社)県畜産協会 非常勤コンサルタント 冨森健助 氏
Q&A
1.低コスト糞尿処理のためにに熊本方式あっても良いのではないか?
県畜産研究所では小規模(50頭)廃材を利用し開発した、小規模でも環境対策(糞尿処理)は時代の流れとして必要。
2.小規模養豚農家では環境対策などでコスト高になりやっていけない?
豚価300〜400円時代が来る小規模にあった経営の仕方で差別化豚肉生産などで地域ブランド化(飼料、消費者など)
3.養豚農家の組織化要望?
養豚農家の熱意があれば結束力のある組織を。
4.全国養豚協会理事会への出席は?
(社)県畜産協会 会長が出席している。
他県では養豚協会を設立し生産者自らの組織代表として生産者が理事会に出席している。
5.どのような内容であれば畜産協会が引き受けられるか?
今回の案内発送状況は、経済連系統:70戸、畜連:30戸、配飼協:200戸、所属なし:25戸と様変わりしている、まとめる手段等の話し合いの場をつくりたい。
6.養豚に関して県畜産振興課、県農業団体の意見を聞きたい?
県内においても輸入豚肉が多く県産豚肉が少ない、県産豚肉の消費拡大運動を?
新系統豚「ヒゴサカエ302」の組み込みなどブランド化、県内養豚組織の立ち上げ、生産者代表も含め会合を開く。
7.豚に対する行政の対応が鈍い?
FTAの問題養豚農家だけでなく関連産業も衰退する。
検討会(研究会)を毎年継続してもらいたい?
マスコミにアピールする(KKTテレビタミン本日午後6:00〜今日の模様放映)
仲間を減らさないのが先決。
チックオフ千葉県などは拠出金を出し合い消費宣伝している。
チックオフ事業(千葉県、宮崎県など)現在8県で実施。
生産者共通の課題解決にため1日でも早く熊本県養豚農家の組織化必要。
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