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■1.上田尻牧野組合の概要 | |||||||
上田尻牧野組合は、上田尻地区の入会地480haに入会権を持つ48戸の信頼を基に、入会権の再編整備を図り、昭和54年の広域農業開発事業をきっかけに誕生し、48戸の入会権者のうち24戸が参加して草地開発に取り組み、生産性の高い肉用牛生産を目指した。発足当初、家畜飼養頭数は牧野面積280haに対し171頭であったが、現在は21戸が繁殖牛及び肥育牛併せて370頭程度を飼養している。
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■2.先進的草地管理技術の取組と阿蘇地域の肉用牛実証展示牧場 | |||||||
1)集団管理体制 牛は草で作るを基本理念として、草地管理と個別経営との労働競合を回避するため、役割分担を明確にした体制により効率的な牧野管理と民主的な牧野組合運営を行っている。 |
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3)牧野管理が守る、阿蘇の「緑と水」 牧野組合は放牧、採草、野焼き、飼肥といった一年を通した適正な管理により、阿蘇地域特有の草原の景観維持や水源涵養に貢献し、農業の多面的機能を発揮している。 |
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4)一環経営と産直 牧野組合では、子牛価格の変動にも耐えられる安定した繁殖生産経営が出来るよう、組合員や他の農家の子牛を1頭25万円で購入し、牧草を多給した肥育即ち「健康」をキーワードにあか牛の肥育に組合で取り組んだ。肥育牛は愛知県犬山市のS食品に毎月5頭を契約出荷するほか、定期的に都市部の消費者を牧場に招いたり、組合員が消費地で消費者との意見交換を行うなど、消費者・生産者との交流を継続して図り山村や農業への理解に一役かっている。 |
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阿蘇地域は九州のほぼ中央部に位置し、標高400mから1,500mのなかに6町6村から構成されている。阿蘇地域を5本の一級河川が源としており、中九州地域の水ガメとして位置づけられている。総面積12万haうち牧野が約20%(2.3万ha)を占め、牧野を活用した肉用牛繁殖生産(主に褐毛和種)盛んに行われており、阿蘇地域で県下の約50%の繁殖牛が飼養されている。近年子牛価格の低迷や高齢化の進展により繁殖牛の飼養頭数は減少傾向にある。
産山村は阿蘇北外輪山上に位置し、広大な瀬の本高原の一角にある。標高480m〜1,050mの高冷地であるため、農業では狭い農地と広大な原野を有効活用した肉用牛生産を柱にした複合経営が展開されている。 草原特有の景観や水、さらには温泉資源にも恵まれていることから観光と農業の複合産業化を目指し、施設整備も進みつつある。 村の総面積6,072haのうち約70%が山林で占められており、耕地面積は約20%となっている。耕地面積1,100haのうち50%が牧草地となっている。 総人口は1,900名でここ数年推移している。約半数が農林業に従事しており専業農家は全体の約3割を占めている。 |
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