■第2 章 環境保全に関する基本的施策 (第14~18条) 3ページ目
 
第1節 施策の策定等に係る指針
この章に定める環境の保全に関する施策の策定及び実施は、基本理念にのっとり、次に掲げる事項の確保を旨として、各種の施策相互の有機的な連携を図りつつ総合的かつ計画的に行われなければならない。
 
1
人の健康が保護され、及び生活環境が保全され、並びに自然環境が適正に保全されるよう、大気、水、土壌その他の環境の自然的構成要素が良好な状態に保持されること。

2
生態系の多様性の確保、野生動物の種の保存その他の生物の多様性の確保が図られるとともに、森林、農地、水辺地等における多様な自然環境が地域の自然的社会的条件に応じて体系的に保全されること。

3 人と自然との豊かな触れ合いが保たれること。
 
 
第2節 環境基本計画
1
政府は、環境の保全に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、環境の保全に関する基本的な計画(以下「環境基本計画」という。)を定めなければならない。

2
環境基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。
   
(1) 環境の保全に関する総合的かつ長期的な施策の大綱
(2) 前号に掲げるもののほか、環境の保全に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項
 
3 内閣総理大臣は、中央環境審議会の意見を聴いて、環境基本計画の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。

4 内閣総理大臣は、前項の規定による閣議の決定があったときは、遅滞なく、環境基本計画を公表しなければならない。

5 前2項の規定は、環境基本計画の変更について準用する。
 
 
第3節 環境基準
1
政府は、大気の汚染、水質の汚濁、土壌の汚染及び騒音に係る環境上の条件について、それぞれ人の健康を保護し、及び生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準を定めるものとする。

2
前項の基準が、2以上の類型を設け、かつ、それぞれの類型を当てはめる地域又は水域を指定するべきものとして定められる場合には、政府は、政令で定めるところにより、その地域または水域の指定の権限を都道府県知事に委任することができる。
「政令」=環境基準に係る水域及び地域の指定権限の委任に関する制令

3 第1項の基準については、常に適切な科学的判断が加えられ、必要な改正がなされなければならない。

4 政府は、この章に定める施策であって公害の防止に関係するもの(以下「公害の防止に関する施策」という。)を総合的かつ有効適切に高ずることにより、第1項の基準が確保されるように努めなければならない。
 

 
第4節 特定地域における公害の防止
1
内閣総理大臣は、次のいずれかに該当する地域について、関係都道府県知事に対し、その地域において実施されるべき公害の防止に関する施策に係る基本方針を示して、その施策に係る計画(以下「公害防止計画」という。)の策定を指示するものとする。
   
(1) 現に公害が著しく、かつ、公害の防止に関する施策を総合的に講じなければ公害の防止を図ることが著しく困難であると認められる地域
(2) 人口及び産業の急速な集中その他の事情により公害が著しくなるおそれがあり、かつ、公害の防止に関する施策を総合的に講じなければ公害の防止を図ることが著しく困難になると認められる地域
 

2
前項の基本方針は、環境基本計画を基本として策定するものとする。

3 関係都道府県知事は、第1項の規定による指示を受けたときは、同項の基本方針に基づき公害防止計画を作成し、内閣総理大臣の承認を受けなければならない。

4 内閣総理大臣は、第1項の規定による指示及び前項の承認をするに当たっては、あらかじめ、公害対策会議の議を経なければならない。

5 内閣総理大臣は、第1項の規定による指示をするに当たっては、あらかじめ、関係都道府県知事の意見を聴かなければならない。
 
 
国及び地方公共団体は、公害防止の達成に必要な措置を講ずるように努めるものとする。