ハ行
バーク堆肥 (bark compost)
[堆肥]参照
 
培地 (culture medium)
 微生物、組織などのガラス器内培養のため、たんぱく質、脂肪、無機質などの栄養物質を組み合わせたもの。試験の目的により、各種物質の組合せが工夫されている。大別して大量培養用の液体培地と分離定量用の固体培地がある。
 
培養 (culture, cultivation, incubation)
 微生物、大型動植物もしくはその組織の一部を外的条件(温度、光などの物理的並びに酸素、栄養物質などの化学的環境条件)を制御して人工的に増殖、生活、発育させること。
 
バクテリア (bacteria)
 細菌のこと。
 
曝気 (aeration)
 [エアレーション]参照
 
曝気槽 (aeration tank)
 活性汚泥処理施設の活性汚泥と汚水とを混合し曝気(エアレーション)を行い反応させる槽。結果的に、汚水が浄化されるとともに活性汚泥微生物が培養増殖される。
 
曝気槽混合液 (aeration tank mixed liquor)
 曝気槽内でエアレーション攪拌を受けている活性汚泥液と流入汚水の混合液。
 
発酵 (fermentation)
 狭義では微生物による糖質の嫌気的分解のことをいうが、一般的には微生物が有機物を分解し、サイレージ発酵、乳酸発酵、メタン発酵、堆肥の発酵のように人間にとって有用な物質を作り出すことをいう。家畜ふんの処理においては、メタン発酵と堆肥の発酵が用いられる。メタン発酵は嫌気的発酵であるが、堆肥の発酵は好気的発酵であり、水分調整や切り返し、強制通気など好気的条件を与えるような管理が必要である。
 
バルキング (bulking)
 膨化ともいい、活性汚泥法において最終沈殿槽で汚泥が沈降しにくくなり、上澄水が得にくくなる現象。
 沈降性の非常に悪い活性汚泥をバルキング汚泥と呼び、バルキング汚泥には糸状菌の増加が見られる。畜産汚水の活性汚泥法処理では、よく見られる活性汚泥の異常現象であり、発泡が伴うことも多く、対処療法としては凝集剤を用いて沈降性を改善する。原因は、炭水化物の多量流入、硫化水素の増加、不溶性無機物の欠乏、曝気不良など多種多様であるが、畜産汚水処理におけるバルキングの原因は高濃度汚水の投入、腐敗汚水の投入、投入BOD量の過負荷、曝気槽の溶存酸素不足、殺菌力を持った消毒薬の混入などが原因となっている。
 
pH
 水素イオン指数(hydrogen ion exponent)を意味する記号。pHは、水素イオン濃度の逆数の常用対数であり、水素指数ともいう。水素イオン濃度の変化は微少のため比較的不便なので、これを簡単な数値とするため、その逆数の常用対数をもって示すようにしたものである。pHが7のときを中性、これより数値の高い場合をアルカリ性、低い場合を酸性という。
 汚水は、いろいろな塩類、酸及びアルカリ性物質などの組成によって、中性、酸性、及びアルカリ性を呈するが、理化学的あるいは生物学的作用によってそれらの割合が変わると、その水素イオン濃度も変わってくる。
 
BOD (biochemical oxygen demand)
 生物化学的酸素要求量。測定方法は、普通20。Cで5日間保存し、その前後の溶存酸素量の差と希釈倍率から検水の酸素消費量を算出してmg/lで表わす。水の汚染度を示す有力な尺度であり、河川や汚水中の微生物で分解可能な有機物の量を示す指標である。BODの高い汚水は、生物的に分解されやすい有機物を多く含んでいることを示し、高いほどその汚水は汚濁しているといえる。汚水の処理は、このBODを低下させ、河川の汚濁を防ぐことを目的としている。
 
BOD汚泥転換率 (BOD sludge divertment rate, gross yield coefficient of sludge)
 一定期間内に曝気槽内で増加したMLSS量が、曝気槽で除去されたBOD量の何%に相当するかを示した数値。増加したMLSS(余剰活性汚泥)は引き抜き処分が必要である。増加MLSSは除去BODならびに除去SSが転換したものであるから、SS汚泥転換率とともに余剰汚泥量算出の基礎となる数値である。一般に除去BODやSSの30〜100%(BOD負荷量に強く影響される)が余剰汚泥に転換するものとして引き抜き処分汚泥量を計算する。
 
BOD負荷 (BOD loading)
 処理対象とするBODの総量をいう。活性汚泥法による畜産汚水処理ではBOD容積負荷(1m3の曝気槽が、1日に負荷されるBODの量)やBOD・MLSS負荷(1kgのMLSSが1日に負荷されるBODの量)として使われる。[負荷]参照
 
BOD容積負荷 (BOD volume loading)
 1m3の曝気槽が1日に処理するBOD量を意味し、BODkg/m3・日で表す。汚水処理施設の設計では、曝気槽必要容積の算出に用いられる重要な数値である。
 例えば、曝気槽においてBOD濃度2,000ppmの汚水を10t/日処理する場合は処理対象BOD量が 10t X 0.002=20kg/日となり、曝気槽のBOD容積負荷を0.5kg/m3・日と設定すると必要曝気槽容積は20kg÷0.5kg=40m3と算出される。つまり、BOD容積負荷を大きく設定すれば必要曝気槽容積は小さくなり、小さく設定すれば大容積の曝気槽が必要となる。曝気槽は汚水処理施設の心臓部であるから、その容積を左右するBOD容積負荷の設定は設計計算の中で最も重要な設定数値になる。標準的な活性汚泥法のBOD容積負荷は、0.6kg/m3・日とされているが、実際の処理施設設計では標準負荷量+−0.4kg程度の幅で設定されることが多い。
 標準法より高い負荷量の設定には活性汚泥微生物の働かせ方に各種の工夫が必要であり、高率活性汚泥法などと呼ばれている。他方、長時間曝気法など標準より低い負荷量を設定した処理法は能力が低いことを意味するのではなく、負荷の変動や水温の変化に対応する安全性を考慮したり、余剰活性汚泥発生量の抑制を狙っている。
 
ppm (parts per million)
係では通常mg/lやg/m3で表し、10,000ppmが1%となる。大気関係ではml/m3が1ppmである。また、ppmのさらに千分の1をppb(parts per billion)と呼ぶ。
 
BOD汚泥負荷 (BOD sludge loading)
 ここでいう汚泥とは活性汚泥のことでありMLSSを意味するからBOD・SS負荷ともいう。BOD容積負荷は、曝気槽容積に対するBOD負荷のことであるが、BOD・SS負荷は微生物(MLSS)に対するBOD負荷を意味し、BODkg/(MLSS)kg・日で表わす。BODを処理するのは厳密にいえば、曝気槽ではなく曝気槽内の微生物であるから微生物量の指標であるMLSS1kgに負荷する(処理する)BOD量を設定することが正確であるとの考え方である。
 BOD容積負荷量を0.6kg/m3・日とし、曝気槽のMLSS濃度を5,000ppmに設定すると、BOD・SS負荷は0.6kg÷1,000kgX0.005=0.12kg/kg・日と算出される。
 
火格子面積 (fire grate area)
 大気汚染防止法によりばい煙発生施設として規制対象となる廃棄物焼却炉の大きさを規定する要素。同法施行令の別表第1に定められており、火格子面積2平方メートル以上のもの(又は、焼却能力が1時間当り200キログラム以上のもの)が該当する。
 
肥効率 (relative efficiencies of fertilizer, efficiency index of fertilizer)
 肥料の効果を相対的に評価するときの尺度。一般的には、家畜ふん堆肥を施用するとき、それに含まれる養分が化学肥料の養分に対してどれだけの効果があるかの目安として用いられる。
 
比重 (specific gravity)
 ある物質の重さと同体積の水の重さ(4。C)との比。したがって水の比重は1である。固体の場合、物体の空隙部分を除いた実質のみの比重を真比重という。これに対し、多孔性物体などで空隙部分も物体の構成要素とした場合の比重を見掛け比重、また、容器に粉体や粒体などを詰めたとき、個々の粉体や粒子の間に存在する空間を含めた比重をかさ比重という。
 
微生物数 (the number of microorganisms)
微生物相 (bacteria phase, bacterial flora)
 活性汚泥には種々の微生物が生育しているが、それら微生物の種類を分類、把握することによって浄化機能や施設管理の良否を推定することができる。微生物の種類や状態を示した分類一覧表をその活性汚泥の微生物相という。
 
比熱 (specific heat)
 物質単位量(kgまたはNm3)の温度を1。C高めるのに要する熱量をいう。水の比熱は1である。
 
肥料取締法 (Fertilizer Control Law)
 肥料の品質を保全し、その公正な取引を確保するため、肥料の規格の公定、肥料の登録、および肥料の検査を行い、それにより農業生産力の維持増進に寄与することを目的として制定された法律。肥料を普通肥料と特殊肥料に大別し、普通肥料については農林水産大臣が一元的に公定規格を設定し、この規格に基づいて登録が行なわれる。登録は農林水産大臣登録肥料と知事登録肥料に区分され、強制登録制度である。肥料の立入検査は国(農林水産省肥料検査所)と都道府県がそれぞれ検査対象を調整して実施している。
 
肥料の利用率 (efficiency of fertilizer)
 施用された肥料成分が作物によって利用される比率。養分吸収率ともいう。施肥された作物中の養分吸収量から、無施肥で栽培された作物中の養分吸収量を差し引き、その差(施肥による吸収の増大量)を施用量で除して求められる。
 
微量要素 (micronutrient, microelement)
 植物の生育に必須であるが、要求量が低い要素のこと。必須16元素のうち鉄、マンガン、ホウ素、亜鉛、銅、モリブデンおよび塩素を微量要素と呼ぶ。植物の種類によってはナトリウム、コバルト、バナジウムなどを含むこともある。家畜ふんには多量要素だけでなく微量要素も含まれている。
 
比例制御 (proportional control)
 フィードバック制御系において、制御目標値との誤差に比例するように制御する方式(P制御)。この方式では負荷変動が過大になると追随できなくなる。そこでこれに誤差量に比例する速度で操作量を変化させる動作すなわち積分動作(I動作)を加えた比例積分制御(PI制御)が考案されており、さらに誤差が増減する方向とは逆向きに誤差の変化速度に比例する動作(微分動作・D動作)を加えて精度を高めた比例ー積分ー微分制御(PID制御)などもある。
 
VFA (volatile fatty acid)
[揮発性脂肪酸]参照
 
富栄養化 (eutrophication)
 湖水などが貧栄養から富栄養の状態に変化する現象。結果として窒素、リンなどの水生植物の栄養素を多く含むようになり、湖水の生物生産性が増大する。元来、湖沼学の用語であったが、近年、人間の活動に起因する栄養分の急激な流入により、湖沼だけでなく、内湾、河川などの、藻類の大量繁殖とそれによる水質の悪化、魚類の生産性の減少、上水源としての異臭味の増大、沿岸での悪臭の発生などの問題にも適用されている。
 
負荷 (loading)
 処理施設または処理装置に送り込む被処理物の量。それを水量で示した場合は推量負荷、有機物で示した場合は有機物負荷、BODの総量で示した場合はBOD負荷という。
 
副資材 (amendment, bulking agent)
 家畜ふんなど含水率の高い資材を堆肥化する場合に、水分調整および通気性改善の目的で添加する資材のこと。一般的には、水分調整剤とも呼ばれるが、単に堆肥化材料の含水率を低下させるだけでなく孔隙率を増加させることによって通気性を改善し、併せて成分組成を調整する効果もあることから、副資材と呼ぶのが妥当であろう。
 オガクズ、モミガラ、藁桿類などの有機質副資材(organic amendments)が広く用いられているが、パーライト、トバモライトなどの無機質副資材(inorganic amendments)があり、添加の目的により、体積物の水分を減らし、通気性を図るもの(structural or drying amendments)と、発酵熱と分解速度を得るためにエネルギーを高めることを目的とするもの(energy or fuel amendments)とに大別できる。
 
腐熟 (maturation)
 地力の維持増強を目的として有機資材を施用する場合に、あらかじめその有機資材を微生物の働きによって堆肥化し、施用しても土壌および作物に悪影響をおよぼすことがなくなるまで腐朽・熟成することをいう。その到達目標に達したときが腐熟の終了時(完熟)であり、この目標に達するまでの様々な程度を腐熟度という。
 腐熟の目的は大きく分けて2つある。第1に家畜ふんなどの有機資材を作業者にとって取り扱いやすく、衛生面でも安全なものにすることである。生の家畜ふんなどは悪臭が強く汚物感があり、搬送・貯蔵・施用などの作業性の面からみて極めて取り扱いにくいものであるが、腐熟させることによって悪臭は減少し、取り扱いやすくなる。また、家畜ふんなどには病原菌、寄生虫の卵、雑草の種子などが含まれることがあるが、腐熟の過程で発生する発酵熱によって温度が70〜80。C程度まで上がれば、これらを死滅させることが可能である。第2の目的は、家畜ふんなどを作物の生育にとって安全なものにすることである。家畜ふんなどには易分解性有機物が多く含まれており、これを多量に施用すると土壌中で急激に分解して土壌が還元状態になり、作物が生育障害を起こす危険性がある。また、家畜ふんや敷料にはフェノール性酸や揮発性脂肪酸などの生育阻害物質が含まれることがある。そのため、十分腐熟させ、易分解性有機物や生育阻害物質を分解しておくことが重要である。
 
腐熟度 (degree of maturity, degree of stability)
[腐熟]参照
 
腐植 (humus)
 土壌中に存在する有機物のうち、新鮮動植物遺体や微生物菌体以外の有機物のことをいう。広義では、腐植と土壌有機物は同義語として用いられることもある。また、狭義では、土壌中で動植物遺体が微生物の代謝によって生成される土壌特有の暗色無定型の高分子有機化合物を腐植物質という。腐植物質は酸とアルカリに対する溶解性によって3つの画分に分けられる。すなわち、アルカリによって抽出され酸(pH1以下)で沈殿する部分を腐植酸、アルカリ抽出液から腐植酸をのぞいた部分をフルボ酸、アルカリにも酸にも抽出されない部分をヒューミンと呼ぶ。
 最近、家畜ふん尿処理、とくに悪臭防除の目的で腐植あるいはヒューマスと称する資材が用いられているが、これらは泥炭や底質土に近い物質であり、本来の腐植とは異なるものと考えられる。
 
浮遊物質 (suspended solid)
[SS]参照
 
(ふるい) (screen, sieve)
 枠などに目の大きさが一定の網を張ったもの。網目の目開きの大きさ(mm)か、1インチ当たりの目の数(メッシュ)などで、細かさを表す。ふん尿の固液分離などに多用される。
 
フロック (flock)
 凝集体。液体の中に固体粒子が分散している状態を懸濁液というが、この状態の固体粒子が凝集剤によって集められ、より大きい集合を形成する。これをフロックという。攪拌により懸濁している活性汚泥が静置状態におかれると活性汚泥自身の凝集力によりフロックを形成し、沈降する。
 
プロピオン酸 (propionic acid)
 悪臭防止法により指定された悪臭物質の1つ。低級脂肪酸に属し、水溶性で牛舎ではサイレージの影響で発生する。酸っぱいような刺激臭がする。
 
ペレット堆肥 (pellet compost)
 ペレット状に成型された堆肥。最近、取り扱い性の観点から粒状の堆肥が望まれている。堆肥化の過程で粒状化させる方式もあるが、粒径を揃えることは困難であり、また堆肥化の初期段階で粒状化するため粒の内部まで腐熟するかどうかは明らかでない。これに対し、ペレット化は発酵が終了した堆肥を成型機を用いてペレット状にするものであり、品質が安定し粒径の揃ったペレット堆肥を製造することができる。[成型機]参照
 
返送汚泥 (return sludge, returned sludge)
 沈殿槽から曝気槽に返送される活性汚泥。曝気槽混合液は隣接する沈殿槽に越流して、静置されるとフロックを形成して沈降することにより上澄液と活性汚泥が分離され、上澄液は越流して放流され、沈殿した活性汚泥はエアリフトポンプ等により再び曝気槽に戻される。
 
防塵装置 (dustproof system)
 畜舎や堆肥化・乾燥施設等で発生する塵埃を抑制する装置。臭気物質は塵埃にも吸着されており、塵埃の発生を抑制することによって畜舎内等の臭気の発生を抑制することができる。
 
放線菌 (Actinomycetes)
 放射状に繁殖することから名付けられ、糸状を示すことの多い微生物。伸張し、分枝した形状は「かび」に似ている。一方、菌糸の幅は1um内外で細菌にも似ている。ストレプトマイシンなどの抗生物質を作ることで知られている。
 
飽和水蒸気圧 (saturation water vapor pressure)
 一定温度において、大気中に含まれる最大量の水蒸気の圧力。
 
ア行カ行サ行タ行ナ行・ハ行・マ行・ヤ行・ラ行