マ行
膜処理 (membrane filtration, membrane separation)
 物質により透過性が異なる膜を用いて、溶液や混合気体の成分を分離することを膜分離といい、この原理を汚水処理に応用した方法を膜処理といっている。酢酸セルローズ膜を用いた透析(dialysis)が古くから知られていたが、現在では、高分子化学の進歩により多様な口径の濾過膜が作られるようになり、人工透析、海水の淡水化、製塩、精製水、飲料水など多方面で利用されるようになっている。
 処理対象とする物質の領域により、次の4種に区分される。
1.一般濾過:浮遊物質領域(1um以上)
2.精密濾過(microfiltration or precision filtration (MF)):懸濁物質領域(0.1〜150um)
3.限外濾過(ultrafiltration (UF)):コロイド領域(2nm〜5um)
4.逆浸透(reverse osmosis (RO)):イオン・低分子領域(0.3〜5nm)
 これらのうち、現在、畜産の分野で応用が試みられているのは、清澄な処理水が排出され曝気槽における活性汚泥濃度が維持できるとされている精密濾過である。
 
マスキング法 (masking method)
 芳香成分を臭気ガスに混ぜ、人の嗅覚では芳香を感じさせるようにする脱臭方法。
 
見かけ密度 (apparent density)
[密度]参照
 
密度 (density)
 物質の単位容積当りの重量。例えば、水の密度は1g/mlである。特に固形状物質で、空隙のない状態での単位容積当りの重量を真密度という。多孔質体、繊維質、粉体などの密度は、その物質本来の真密度と、空孔を含めた見掛け密度、さらに充填空間を含めたかさ密度の3種類に区分けして考える必要がある。
 
無機凝集剤 (inorganic coagulant)
 硫酸アルミニウムや硫酸第一鉄、塩化第二鉄、石灰等の無機質の凝集剤。
 
メチルメルカプタン (methyl mercaptan)
 CH3SH
 悪臭防止法により指定された悪臭物質の1つ。硫黄化合物の1種で、腐ったタマネギのようなにおいのする物質。
 
モミガラ (rice hull)
 臭気物質が大気中に含まれる濃度で容積比(ml/m3)で表す。通常、ppm(part per million、百万分率)、ppb(part per billion、ppmの千分の1)で表す。
 
ヤ行
薬液洗浄法 (medical fluid washing method)
 洗浄塔で薬液を散布または混合させて臭気を除去する方法をいう。原理的には、化学反応による酸化・中和等と、有機溶剤などによる吸収とがある。
 
UF膜 (ultrafiltration membrane)
 限外濾過膜。[膜処理]参照
 
有害物質 (hazardous substance, toxic substance)
 水質汚濁防止法においては、カドミウム、シアン、有機リン、鉛、六価クロム、ヒ素、水銀及びアルキル水銀、PCBが有害物質として規定されている。廃棄物の処理及び清掃除に関する法律においてもほぼ同様に規定されている。大気汚染防止法においては、カドミウム及びその化合物、塩素及び塩化水素、フッ素、フッ化水素及びフッ化ケイ素、鉛及びその化合物、窒素酸化物が有害物質として規定されている。
 
有機凝集剤 (organic coagulant)
 でんぷん、ゼラチン、アルギン酸ソーダ、水溶性アニリン樹脂塩酸塩、ポリエチレンイミン等の有機質の凝集剤。
 
有機物 (organic matter)
 炭素を主体とし、水素、酸素および窒素、リン、イオウなどを含む様々な化合物の総称。対するものは無機物。家畜ふん尿は有機物と無機物と水分からできている。家畜ふん尿中の主要な汚濁物質であるBOD、COD、SSの大部分は有機物である。強熱減量、灼熱減量と呼ぶこともある。[灰分]参照
 
陽イオン交換容量 (CEC, cation-exchange capacity)
 一定重量の物質が、その表面に他の陽イオンによって交換しうる形態で陽イオンを吸着しうる容量であり、通常はpH7.0において物質が有する負荷電の総量と考えられている。塩基置換容量ともいう。一般的には物質100g当たりのミリグラム等量数(meq/100g)で示されるが、最近はSI単位(cmol(+)kg-1)で示されることが多い。
 有機資材の陽イオン交換を行う官能基は主にカルボキシル基と考えられている。家畜ふんや稲わら、オガクズなどの有機資材の堆肥化において腐熟の進行に伴ってカルボキシル基の数、すなわち陽イオン交換容量が増加してくることから、腐熟度を示す目安の一つと考えられている。
 
容積重 (volume-weight, bulk density)
 粉体や粒体の物質の一定容積当りの重量。普通はかさ密度に同じで、現場でよく用いられる用語。
 
溶存酸素 (dissolved oxygen)
[DO]参照
 
余剰汚泥 (excess sludge)
 曝気槽内で増加し、処理施設から引き抜き、処分しなければならない余分な活性汚泥。
 活性汚泥微生物は汚染物質を栄養源として増殖するし、栄養源として分解されなかったSS等の汚染物質も曝気槽内に蓄積していくため曝気槽内のMLSSは増加し続ける。MLSSの増加は、酸素不足や沈殿槽での分離悪化の原因になるため余剰汚泥として引き抜き処分しなければならない。余剰汚泥の処理は各種の脱水機を使用することが多いが、凝集剤費用、電力費、運転管理労力等が畜産経営には負担できないほど多い場合がある。脱水機の導入は十分に注意して運転の可能性を検討する必要がある。
 
ラ行
硫化水素 (hydrogen sulfide)
 H2S
 悪臭防止法により指定された悪臭物質の1つ。硫黄化合物の1種で、腐った卵のようなにおいのする物質。

 
硫化メチル (methyl sulfide)
 (CH3)2S
 悪臭防止法により指定された悪臭物質の1つ。硫黄化合物の1種で、キャベツの腐ったようなにおいのする物質。
 
粒度 (particle size, grain size)
 粒子の大きさ、または細かさのこと。粒径、または体積や重さで表す。
 
連続処理 (continuous system treatment)
 原料を連続的に投入し、製品・処理物を連続的に排出する処理。
 この方式をとる汚水処理法に連続式活性汚泥法がある。活性汚泥法汚水処理の一般的な運転法。曝気槽に沈殿槽を併設し汚水投入と曝気を曝気槽で、活性汚泥の沈殿と上澄液の排出を沈殿槽で行ない、沈殿活性汚泥を曝気槽に連続的に返送する運転法。汚水の投入と処理水の排出を連続的に行なう活性汚泥法で比較的低濃度で大量の汚水の処理に適する。
 
6段階臭気強度 (six stage odor intensity)
 臭気強度を嗅覚で6段階に分ける表示法で、(0)無臭、(2)やっと感知できるにおい(検知閾値)、(2)何のにおいであるかがわかる弱いにおい(認知閾値)、(3)楽に感知できるにおい、(4)強いにおい、(5)強烈なにおい、の6段階である。嗅覚パネルやモニターで判定する。
 
ア行カ行サ行タ行ナ行ハ行・マ行・ヤ行ラ行