サ行
最適温度 (optium temperature)
 微生物の成育や酵素反応などに最適な温度。至適温度ともいう。例えば中温細菌の最適生育温度は37。C前後である。
 
サルモネラ菌 (Salmonella)
 腸内細菌科に属し、ヒトおよび動物に病原性を示し、チフス症や急性胃腸炎、食中毒などを起こす多くの菌を含む菌属である。食中毒の原因となるサルモネラ菌は数10種に及ぶが、S. typhimurium, S. enteritidisなどが主要な菌種である。
 
酸化 (oxidation)
 酸素と化合して酸化物をつくること。例えば、炭素が酸化されると二酸化炭素に、アンモニアが酸化されると、亜硝酸や硝酸になる。
 
酸化還元電位 (oxidation-reduction potential)
 ORP物質が化学変化する場合には必ず起電力の増減がある。その増加の場合は酸化反応が進み、減少の場合は還元反応が進む。その原理を応用して汚水が酸化状態にあるか、還元状態にあるかを、その際の起電力を測定することによって判断することができる。その測定値を酸化還元電位といい、EhまたはrHという表現をとる。
 
三次処理 (third treatment, tertiary treatment)
 二次処理の次に行う汚水処理工程。後処理ともいい、本処理工程が終了しても処理が不十分な場合、もしくは、より高度な処理が求められる場合に行なう処理工程。一般には、滅菌、脱色、脱窒、脱リン等の処理工程が多いが、凝集沈殿や膜濾過等による三次処理もある。
 
三相分布 (solid, liquid, and gaeous phase of soils)
 土壌は、固体、液体ならびに気体から構成され、それらを固相(solid phase)、液相(liquid phase)、気相(gaeous phase)、称する。これら3者の割合を百分率で示したものを三相分布という。また、これらを総称して土壌三相という。一定容積の土壌に占める固体を除く部分を孔隙といい、ここを気体(空気)を液体(水)が満たしている。[孔隙率]参照
 
酸素消費速度 (oxygen utilization rate)
 酸素利用速度ともいい、曝気槽内混合液(活性汚泥液)が単位時間当たりに利用(消費)する酸素量のことで、単位時間当たりの利用(消費)酸素濃度(mg/l・H)で示され、rrと表示される。活性汚泥を最適に管理するためには、活性汚泥の酸素利用速度に等しいか、あるいはそれ以上の速度で酸素を供給しなければならない。その際の曝気槽内混合液の溶存酸素は常に2〜3mg/l以上を保たせる必要があるといわれている。
 
酸素消費量 (oxygen demand)
 排水中の酸化されやすい物質、主として有機物によって消費される酸素量をmg/lで表したものである。汚水を浄化する場合に消費される酸素の量を示し、その排水の汚染度の目安として使用され、COD、BOD、TOD等の表示法がある。
 
酸素利用速度 (oxygen utilization rate)
[酸素消費速度]参照
 
3点比較式臭袋法 (trianglar odor bag method, triangle bag method for odor sensory measurement, odor sensory measurement with triangle bag)
 3試料のうち1試料だけに、においの濃度や種類を変えてこれを当てさせる方法、嗅覚スクリーニングテストの基本型である。臭袋を用いて無臭空気と希釈臭気を比較して臭気濃度を測定する。
 
ジアルジア (giardia)
 ジアルジアは、鞭毛虫類の1属であり、様々な哺乳動物の消化管内に寄生している。大きさは12〜15 x 7〜10umで、糞便を塗抹染色することにより検出される。小腸に寄生し、従来、病原性は不明であるが、ヒトではまれに多数寄生すると下痢症を起こすとされてきた。近年、クリプトスポリジウムと同様に水道を経由し感染することがわかり問題となっている。
 
C/N比 (C/N ratio)
 全炭素と全窒素の比であり、炭素/窒素比、炭素率ともいう。C/N比は有機物の分解性と密接な関係があり、一般的にはC//N比が高いほど分解しにくく、低いほど分解しやすいと考えられている。従って、有機質資材の堆肥化を行なう場合には、原料のC/N比を30〜40以下に調整する必要がある。稲わらなどを主原料とする堆肥化の場合には、C/N比が70〜80と高く窒素が不足するために、硫安や尿素などを添加することが一般的に行われている。しかし、家畜ふんは概して窒素含量が高く、そのC/N比は牛ふんで15〜20、豚ふんで10〜15、鶏ふんでは10以下であり、きわめて分解されやすい資材であるので、分解促進のために硫安や尿素などの窒素を加える必要はない。
 C/N比は堆肥の腐熟を示す目安の一つと考えられている。堆肥化原料のC/N比が高い場合には腐熟の進行に伴ってC/N比が低下してくるが、鶏ふんのようにC/N比が10以下の場合には逆にC/N比が上昇し、いずれも10付近に収束してくる。このように一定の傾向は見られるが、原料のC/N比の違いによって堆肥製品のC/N比は異なるため、C/N比のみで腐熟度を判断するのは困難である。
 また、堆肥などの有機資材を農地に施用する場合、有機資材のC/N比は作物に対する窒素の供給力と重要な関係がある。C/N比が20以下の有機資材を施用した場合、有機態炭素は呼吸によりCO2として放出され、有機態窒素はアンモニア態窒素に無機化され、その一部は微生物体を合成するために使われる。これを窒素の有機化という。しかし、C/N比30以上の有機資材の場合、窒素が少ないために、微生物の分解で無機化された窒素だけでなく土壌中に存在している無機態窒素まで微生物の体内に取り込まれる。そこで、土壌中の無機態窒素に対して植物と微生物の間で競合が起こり、植物にとっては窒素欠乏の状態、すなわち窒素飢餓の状態となる。C/N比20付近が、この窒素の無機化と有機化の起こる境界と考えられている。
 
COD (chemical oxygen demand)
 化学的酸素要求量。検水を一定時間、一定温度で酸化剤(例、過マンガン酸カリウム)と反応させて酸化剤の酸素がどのくらい消費されたかにより有機物量を推定する方法。
 生物化学的に酸素要求量を測定するBOD量とは必ずしも一致しない汚染有機物量の推定方法であるが、試験が容易で短時間に結果がわかるため、CODはBODとともに処理効率などの指標として用いられる。
 
糸状菌 (filamentous bacteria, filamentous fungus)
 視覚的に糸状を呈する微生物群の総称。
 汚水処理では、浅い水底に糸状の群落をつくり、あるいは水中に分散した糸状の群体を生じる細菌(bacteria)を糸状菌と称している。活性汚泥の糸状菌性バルキング(膨化)を引き起こす原因微生物(Sphaerotilusがよく知られている)であり、汚泥の沈降性の良否を判定する重要な指標生物となっている。また、一般に糸状菌は有機質を多く含む水域に増殖するから、有力な汚濁指標生物としても利用できる。
 堆肥化処理では、堆積層中に増殖したかび(fungus)の菌糸を糸状菌といっている。かび類は、糸のように細く連なった細胞(菌糸)でできており、その菌糸の尖端に胞子がつき、その胞子が飛散して増殖する。堆肥中のかびの発生は水分が少ないときに認められ、発酵の末期であることが多い。このため、かびが発生した堆肥では不快臭が少ないが、これは発酵が進行し易分解性物質の大半が消失したためで、かび自体は有機物の分解に関与しているが、生物脱臭には直接的に役立っているとは考えられない。
 
湿式燃焼法 (wet oxidation process, wet combustion process, Zimmermann process)
 湿式酸化法のことで、液中に溶解または懸濁している有機物を高温高圧下で、必要最小限の空気と混合し、耐圧容器中で水分の多い状態のままで酸化分解し、燃焼ガスと水と灰にして取り出す方法。
湿度(humidity)。
 
湿度 (humidity)
[三相分布]参照
 
揮発性脂肪酸 (volatile fatty acid, VFA)
 空気が水蒸気を含む度合い。飽和水蒸気圧に対する水蒸気圧の割合(%)を相対湿度という。一般に湿度というときは、相対湿度をさす。相対湿度は気温によって変化する。体積1m3の空気中に含まれる水蒸気量をg単位で表したものを絶対湿度という。
 
指定悪臭物質 (specified offensive odor material)
 悪臭公害の主要な原因となっている物質であって、その大気中の濃度を測定しうるものを選定して、悪臭防止法の規定により指定された物質。現在、アンモニア*、メチルカプタン*、硫化水素*、硫化メチル*、二硫化メチル*、トリメチルアミン*、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ノルマルブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ノルマルバレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、イソブタノール、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、トルエン、スチレン、キシレン、プロピオン酸*、ノルマル酪酸*、ノルマル吉草酸*、イソ吉酪酸*、以上22の物質が指定されている(*を付した物質は、畜産に関係が深いものであることを示す)。
 
臭気 (odor)
 臭気は人の嗅覚、すなわち官能によってその存在を判断され、質的及び量的に評価される。質的な評価として快・不快度で評価され、量的には臭気強度や臭気濃度で示される。
 
臭気除法 (removal of odor)
 住民の生活環境が損なわれるような悪臭が発生した場合、その臭気を除去(脱臭)しなければならない。臭気の除去方法には水洗法、燃焼法、吸着法、生物脱臭法、薬液処理法などがある。
 
臭気の快・不快度 (comfort and discomfort rate of odor)
 臭気の質的評価法の1つ。9段階快・不快表示法にしたがって、臭気の不快度は、0:快でも不快でもない、+1:やや快、+2:快、+3:非常に快、+4:極端に快、逆にー1:やや不快、ー2:不快、ー3:非常に不快、ー4:極端に不快の9段階で表示される。
 
臭気の強度 (intensity of odor)
 臭気を量的に表す方法の1つ。0(無臭)、1(やっと感知できるにおい、検知閾値)、2(何のにおいであるかがわかる弱いにおい、認知閾値)、3(楽に感知できるにおい)、4(強いにおい)、5(強烈なにおい)の6段階で表示される臭気の強さ。
 
臭気防止 (deodrization)
 臭気の発生を防止するには、発生源における臭気の発生を抑制することが第1である。畜舎では清掃管理の励行、新鮮ふん尿の早期分離と搬出、家畜の適切な健康管理などが臭気の発生防止に効果がある。
 
重金属 (heavy metal)
 比重が比較的大きい金属。通常、比重4.0あるいは5.0以上の金属をいうが、水銀、カドミウム、鉛、クロム、ヒ素、銅、亜鉛などのように有害な金属が多いことから、環境汚染との関連が深い。肥料取締法においては、堆肥など特殊肥料の重金属濃度は、乾物1kg当たりヒ素50mg、カドミウム5mg、水銀2mg以下であるように規制されている。しかし、家畜ふん堆肥の場合は、これらの物質が混入するとは考えにくい。家畜ふんの場合に問題となるのは銅と亜鉛である。とくに豚の場合には、多量の銅と亜鉛が飼料に添加されるため、ふん中でのこれらの金属の濃度は極めて高くなる。堆肥としての利用を促進するためには、銅と亜鉛の添加を極力減らすことが重要である。
 
硝化細菌 (nitrifying bacteria)
 アンモニアから硝酸を作る反応に関与する亜硝酸細菌および硝酸細菌の総称。通常の微生物が有機物の酸化過程で生体に必要なエネルギーを獲得しているのに対して、硝化細菌はNH4やNO2などの無機物の酸化過程によりエネルギーを獲得する。好気性の比較的増殖の遅い独立栄養細菌である。[硝酸化成作用]参照
 
硝酸塩 (nitrate)
 硝酸カリウム、硝酸ナトリウムなど硝酸を含む化合物の総称。飼料作物中の硝酸塩含有量や、地下水の硝酸塩汚染などが問題となっている。
 
硝酸化成作用 (mitrification)
 アンモニア態窒素が微生物によって酸化され、亜硝酸態窒素、さらに硝酸態窒素にまで変化する反応のこと。硝化ともいう。
 硝酸化成は自然界に存在する硝化菌によって行われる。硝化菌には、アンモニア態窒素を亜硝酸態窒素にまで酸化する亜硝酸菌(アンモニア酸化菌)と亜硝酸態窒素を硝酸態窒素にまで酸化する硝酸菌(亜硝酸酸化菌)が含まれる。アンモニア酸化菌としてはNitrosomonas、Nitrosospira、Nitrosococcus、Nitrosolobus属等の細菌、また亜硝酸酸化菌としてはNitrobacter、Nitrospira、Nitrococcus属等の細菌が知られている。これらはCO2を唯一の炭素源としてエネルギーを得る独立栄養型の細菌である。そのほかにも従属栄養細菌や糸状菌などで硝酸化成を行う微生物が知られているが、それらの硝化能力は著しく弱い。
 汚水の好気性処理では、硝化が活発であるほど汚水の安定化がより進んでいることを示している。
 土壌の硝化能力は、少なくとも土1g、1日当たり0.02mgのアンモニア態窒素を酸化するものとされており、これを10a当たりに換算すると1日約1/4〜1/2tの硫酸アンモニウムのアンモニア量に相当する。
 
硝酸細菌 (nitrate bacteria)
 硝化細菌のうち、亜硝酸を硝酸まで好気的に酸化する一群の細菌の総称。亜硝酸酸化細菌とも呼ぶ。代表的なものとしてNitrobacter(ニトロバクター)がある。[硝酸化成作用]参照
 
硝酸性窒素 (nitrate nitrogen)
[硝酸態窒素]参照
 
硝酸態窒素 (nitrate nitrogen)
 NO3-Nと表記する。
 硝酸態窒素とは、硝酸塩をその窒素量で表したものである。硝酸性窒素ともいう。硝酸化成作用の過程で微生物(硝酸菌、亜硝酸酸化菌)の働きにより亜硝酸から生成される。土壌中では、アンモニア態窒素は土壌粒子に吸着されるため移動しにくいが、硝酸態窒素は移動性が大きく土壌中を下降する水によって洗脱されやすい。家畜ふん尿等を多量に施用した場合、土壌中で多量の硝酸が生成し、硝酸イオンとして洗脱され地下水汚染を生ずる可能性がある。
 水中の硝酸態窒素は、主としてたんぱく質などの分解によって生じたアンモニア態窒素が、硝化細菌群の作用によって酸化される際の最終生成物であるため、汚水処理においては汚濁物質の浄化の程度を知るうえの手掛かりとなる。なお、アンモニア態窒素と同じく富栄養化への要因として硝酸態窒素を測定することがある。[硝酸化成作用]参照
 
晶析 (crystallization)
 結晶として析出すること。処理水中のリンをさらに除去する方法の一つに晶析法がある。晶析法は、リン酸イオンとカルシウムイオン及び水酸化物イオンとの反応で生成するヒドロキシアパタイトの晶析反応を利用してリンを除去する方法であり、リンは不溶性の結晶として担体上に析出する。
 
蒸発残留物 (total solid)
 汚水の化学分析において用いられる用語で、汚水を蒸発乾固した後、前後105。Cで乾燥したもの。単位はmg/l。浮遊物質(SS)と溶解性物質(DS)との和を示す。さらにこれらを灰化すると有機物が取り去られ、無機物だけが残ったものを強熱残留物という。
 
植種 (seeding)
 汚水の浄化を円滑に行うために、すでにその生活環境や栄養条件に適した微生物を添加する操作のこと。BOD測定時に際しては、使用する希釈水に好気性酸化に必要な微生物を添加する操作を行なっており、これを植種といっている。
 
振動ふるい (vibrating screen)
 金網を張った篩の上に汚水を投入し、振動によって固液分離を行う機構で、振動方式によって篩渣を輸送したり、逆勾配で持ち上げたりもできる簡易で安価な固液分離機であるため、畜舎汚水の固液分離に適す。
 
水分 (moisture)
 試料に含有される水を指す。一定温度で試料を加熱して完全に乾燥し、その際の減量を以て水分量とし、試料に対する百分率(%)で水分を表すことが多い。試料から水分を除いた残部は、乾物または固形物と呼ばれ、全体100%から水分%を差し引いて示される。
 
水分調整材 (moisture adjusting material)
 
水分量 (moisture content)
 
スカム (scum)
 汚水の貯水槽、消化槽、浄化槽の腐敗槽などで、消化分解の進行とともに、大腸菌、尿素分解菌などにより発生した炭酸ガスが浮遊物とともに槽の表面に浮上してできた厚いスポンジ質の層をいう。スラッジの対語として浮上している汚泥を意味することもある。
 
スチレン (styrene)
 C6H5CH=CH2
 悪臭防止法により指定された悪臭物質の1つ。水に微溶で都市ガスのようなにおいがする。畜産で発生する臭気には少ない。
 
スラッヂ (sludge)
 生汚泥、沈殿汚泥、消化汚泥、余剰汚泥等を総称した汚泥。スカムの対語として沈殿した下層部の汚泥を意味する場合もある。
 
生物化学的酸素要求量 (biochemical oxygen demand)
[BOD]参照
 
生物脱臭法 (bio-filter method)
 脱臭材料中の水分または水溶液に臭気成分を溶解するか、材料中への吸着などによりいったん臭気成分を捕集し、材料中または水溶液中の微生物等の働きで無臭な成分へと変えて脱臭する方法。
 
精密濾過 (microfiltration)
[膜濾過]参照
 
全窒素 (total nitrogen)
 T-Nと表記する。
 全窒素とは、無機性窒素及び有機性窒素の総量を表したものである。無機性窒素とは、アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素をさし、有機性窒素とは、たんぱく質をはじめとする種々の有機化合物中の窒素(ただし試験操作の条件で分解できないものを除く)をさす。
 家畜ふん尿の場合、窒素化合物の形態の変移は汚水浄化の過程を示すもので、最終的には汚水の処理程度の指標ともなり得る。特に微生物による好気的処理を行う処理水中には、有機性窒素が減少し、亜硝酸性窒素、硝酸性窒素の含有量が比較的多くなる。
 
潜熱 (latent heat)
 物質が固体から液体あるいは液体から気体に変化する(これを1次の相転移という)際に生じる熱。融点にある固体に熱を加えると、温度は一定のままで融解だけが生じる現象を英国の物理学者Joseph Blackが1755年に発見し、潜熱と名付けた。転移熱ともいう。
 液体が気体に変化する際に必要な熱を気化熱(heat of vaporization)といい、固体が液体になる際に必要な熱を融解熱(heat of fusion)という。逆反応、例えば気体が液体に凝縮する場合、熱の収支が異なるだけで、熱量は等しい。
 
総括酸素移動容量係数 (over-all oxygen coefficient, over-all oxygen transfer coefficient)
 曝気槽が、単位時間に気相から液相へ酸素を移動させる、すなわち溶存酸素を生成させる能力を示す係数。KLaと表示する。曝気槽における酸素移動は、接触する気液の面積(気泡の大小)、気圧(酸素分圧)、水温、水質などにより影響を受ける。通常、水温20。Cにおける値で示す。時間の単位は、時、分、秒を任意にとることができ、いずれを用いたかを示すため、KLaのあとに(1/h)、(1/min)、(1/sec)を付け、KLa(1/h)のように表わす。KLaに槽の容積(V)と時間(t)を乗ずれば、その時間における酸素の移動量が得られる。
 非定常状態における測定:清水を入れた曝気槽の溶存酸素を次亜硫酸ナトリウムを用いて除去したのち、曝気を行い溶存酸素の上昇過程を測定し、以下の式によりKLaを得る。
 dc/dt=K La(Cs-C)
これを変形して、
        log(Cs-Ct2)-log(Cs-Ct1)
 K La=2.303 -------------------------
            t2-t1
定常状態における測定:安定した運転状態にある曝気槽では次式による。
 dc/dt=K La(Cs-C)-rr
定常状態における dc/dt=0より、
 K La=rr/(Cs-C)
 ここで、Cs:温度t。Cにおける飽和溶存酸素量
  C:液槽の酸素濃度
  Ct:時刻tにおける液槽の酸素濃度
  rr:酸素摂取速度
  dc/dt:単位時間当りの濃度変化
  2.303:自然対数の底
 非定常状態における測定は実施が容易であり、汚泥の活性、汚水の毒性などの不確定な要素に左右されず、物理的な性能を評価する数値として利用できる。また、定常状態における測定では、機械の性能とともに汚泥の活性を併せて評価できる。
 
相対湿度 (relative humidity)
[湿度]参照
ア行カ行サ行タ行ナ行ハ行マ行・ヤ行・ラ行