■■■  阿蘇の野草「刈干し」の牛馬に対する薬効は  ■■■

 阿蘇の農家では毎年秋彼岸を過ぎると、冬の牛馬の粗飼料である乾草切りが一斉に始まる。彼岸を過ぎれば今まで水分を葉や茎に上げていた植物が水上げをしない状態となる。この時期を見計らい、草刈りを始める訳であるが、この時期に刈り込む事によって、草質の良好な物が収穫出来る。この時期に刈り取られた物は、後で草に霧(カビ)がしないのが特徴である。又この時期に刈り取られた野乾草の中には、薬草が無数に混入している。その為に牛馬の健康維持に、強力な効果を出しているのも阿蘇の野草の特徴である。
 野草の刈り取り適期については、永年の経験豊富な先人農家の方が生活の中で培った知恵と工夫であり、それを現代の私達が受け継いで来きたものである。
 それだけ草の中に薬草の比率が高く、薬草の効果が高い事を意味する。放牧中の牛馬も腹具合等が悪い場合は、自ら野草を好んで食べ、腹の調整をする。
 秋に刈り取られた刈干しには、色々な薬草が混入している為、少しの下痢等はすぐに良くなる。又、乾草の為、水分が緩和されており、軟便や下痢も早く治る訳である。阿蘇の畜産農家は、野草は貴重な物として評価している。この草を食した牛馬は胃が強く健康であり、今消費者が求める「安心・安全」な子牛・子馬が生産される。広大な原野を駆ける、豊かな草を食べた健康な肥育牛馬が出来上がり、消費者の要求に対応した肉畜が出来る事を期待している。


刈干しに混入している薬草を次の通り列記する
ウツボグサ利尿 肝炎 膀胱炎 尿路結石
オトギリソウ腸炎
カワラケツメイ利尿 大腸カタル
カワラヨモギ肝臓炎 胃の働きを良くする
ゲンノショウコ下痢 胃腸病
チガヤ利尿 肝炎
センプリ健胃剤
ナギナタコウジュ利尿
ヒキオコシ健胃剤
ヨモギ利尿 健胃
リンドウ健胃 食欲増進
ワレモコウ腸カタル 消化不良
イカリソウ強精剤 血圧低下
イブキトラノオ下痢 菌肉炎
アキノキリンソウ健胃剤




地域畜産状況レポートへ

熊本県畜産広場へ戻る